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習慣・癖の技術 part.1



この記事の目的

  人間の行動の多くの部分は習慣や小さな癖です。これらは実際の行動や思考の仕方にまで影響し、結果的にその人の仕事の生産性や人生の幸福度に大きく影響を与えます。悪い習慣や癖を減らし、良い習慣や癖を身につけることが日々納得のいく生活を送るために非常に重要な手段だと私は思っています。そこで、この記事では習慣形成の重要性、習慣形成の方法についてまとめておきたいと思います。


習慣・癖の重要性

人間は習慣と癖の奴隷である

  私たちの行動と思考は本当にその多くが習慣と癖からできていますし、習慣や癖以外の行動・思考をしている時も習慣と癖の影響をもろに受けます。運動の習慣と腹八分目の習慣がある人は太りにくいでしょう。逆に夜更かしやスナック菓子を我慢しない習慣のある人は太りやすいでしょう。そして、適正体重からはみ出した人は本来の自分の能力を(思考においても運動においてお)発揮できないでしょう(つまり習慣や癖以外の場所でも損をしている)。同じようなことがあらゆる場面で起こります。

 

習慣・癖同士には相関がある(仮説)

  そして私の主観ですが、習慣同士、癖同士には多くの場合に相関があります。例えば自分の家の片付けをしない人は仕事場の机も整理されていない。仕事を期限より早く終わらせる癖のある人は待ち合わせ場所に早めに着いておくといったものです。また、多くの場合、悪い習慣と癖同士、良い習慣と癖同士が正の相関を持つように感じます。つまり良い習慣・癖のある人はたくさんそれらを身につけており、そうでない人は悪い習慣と癖ばかり身につけているように思います。

 

習慣・癖に逆らうには意思が必要

  私たちは特に考えなければ習慣・癖に基づいた行動・思考をしてしまいます。それを矯正するには意思の力が必要なことが研究でわかっています。しかし、この意思の力は筋肉のように使えば疲れるので休息や報酬がなければ徐々に力を失って、習慣や癖に抗えなくなります。(習慣・癖は大脳基底核、意思は前頭前野が担うらしい)

 

習慣・癖形成には長い時間がかかる

  習慣形成に必要なのは21日(3週間)というのがよく言われますが、実際は何を身につけるかによってかなりこの期間は伸び縮みするようです。これは考えてみれば当然で全力のダッシュ10本を毎日するのと5分間のストレッチを風呂上がりにするのを習慣化するのが同じ難易度とは思えません。最長2年ぐらいはかかることもあるそうです。(だからと言ってその間に1日でもサボったら終わりというわけでもないらしいですが)

 

習慣・癖にすることで脳をフリーにする

  スポーツをしてる人はよくわかると思いますが、繰り返して同じ技や型を練習して体で覚えるとほとんど意識しなくてもその動作ができるようになります。

そうすると、その動作をしながら相手の様子を見たり、次のプレーを考えることができるようになります。これは勉強でも一緒で因数分解やグラフの形などがうろ覚えな状態では「問題の途中で因数分解をしてグラフを描いて考える」みたいな問題の時にいちいち思考が分断してしまいます。しかし、完璧に理解している人は、そこは自動化されていて問題の全体像をとらえ続けることができます。

 

習慣・癖によるメリット

習慣と癖によるメリットは大きく3つだと考えています。

  • 習慣・癖そのものの成果
    (運動習慣⇨健康、デスクを片付ける⇨仕事効率アップなど)
  • 良い習慣・癖が別の良い習慣・癖を呼び寄せる
    (デスクを片付ける癖をつけたら、パソコンのファイル整理や家の片付けも
    自然にできるようになったなど)
  • 自動化によって本質的なことに集中出来る、あるいは意思の力を使わず楽に
    成功できる

 


part.1はここまでです。次回から習慣・癖の形成の仕方を書いていこうと思います。